社会福祉法人
   名古屋市総合リハビリテーション事業団

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高次脳機能障害

高次脳機能障害とは?

 私たちの脳は、高性能でデリケートな部品でできたコンピューターにたとえられます。 脳は外側を固い頭蓋骨に覆われ、日常生活を送る分には直接傷つきにくくなっています。 ところが、交通事故などで強く頭を打ったり、脳卒中などの病気になることで脳にダメージを受けると、 コンピューターの機能が部分的に停止してしまうことがあります。このようにして生じる症状を総じて 「高次脳機能障害」と呼んでいます。大きくは認知障害と社会的行動障害に分けられますが、 具体的には以下のようなものです。

具体的には?

【認知障害】

新しいことが覚えにくくなったり、忘れっぽくなる ⇒ 「記憶障害」

うっかりミスや不注意が多くなる ⇒ 「注意障害」

効率的な段取りを立てて行動できなくなる ⇒ 「遂行機能障害」

自分の障害を適切に認識できない ⇒ 「病識の低下」


【社会的行動障害】

こだわりが強くなったり、自己主張が強くなる ⇒ 「固執性」

ささいなことでイライラしたり、怒りっぽくなる ⇒ 「感情コントロールの障害」

欲しいものをがまんできなくなる ⇒ 「欲求コントロールの障害」

相手の気持ちに立って考えられなくなる ⇒ 「対人技能の拙劣さ」

できそうなこともすぐに人に頼ってしまった り、子どもっぽくなる ⇒ 「依存性・退行」


 これらの症状は治療やリハビリテーションによってある程度の改善が望めますが、後遺症が残ってしまうこともあります。 身体障害を伴わない高次脳機能障害者も多いため、外見からは障害があることが分かりにくく、 「見えない障害」といわれることもあります。こうした高次脳機能障害者は、日常生活を送るうえではそれほど問題がない場合 もありますが、判断や臨機応変さを求められる仕事の場面ではミスやトラブルを起こしやすいのです。 たとえば、高次脳機能障害をもつ人に対して「AとBという仕事を明日までにやっておいて」という指示が出たとします。 すると、2 つの指示のどちらか一方をすっかり忘れてしまったり(記憶障害)、やってもらったのはいいけれど ミスだらけであったり(注意障害)、AとBの仕事を一度にやろうとして段取りがうまくいかず、 グズグズして期限までに終えられない(遂行機能障害)といったことが起きてしまいます。 また、高次脳機能障害者は物事を関連づけて考えることが苦手になることも多く、これらの失敗を自分の障害のせいだと気付かず (病識の低下)、周囲が悪いと思い込んでしまったり、その状況を判断できないこともあり、職場での人間関係でもトラブルを 抱えることがあるのです。

働けますか?

 本人や周囲が障害を理解し、社会生活を送る上で問題となる行動をできるだけ未然に防ぐように対応することで、 問題が最小限にとどまることも分かっています。事実、自分の障害を認識し、対処法を身につけ、 周囲の配慮を受けながら仕事もきちんとしている高次脳機能障害者も大勢います。

障害者手帳の対象になりますか?

 高次脳機能障害の「診断基準」が策定され、高次脳機能障害と診断されれば「器質性精神障害」として、 精神障害者保健福祉手帳の申請対象になりました。手帳が交付されれば、就労の際の障害者雇用率制度の対象となります (みなし規定) 。


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